・安寧天皇陵について
今回は安寧天皇の陵と、その付近にある神社について書く。
安寧天皇は第三代天皇で、綏靖天皇の子・神武天皇の孫にあたる。所謂欠史八代のひとりで、中公文庫の『日本書紀』でも註を含めて二頁という伝承の少なさである。誰の子で子供は云々、都と陵墓はどこどこ、くらいの情報しかない。
その断片的な情報と地元の伝承(山の名前がアネイらしい)から、近代以降はこの古墳が安寧天皇陵に比定されている。
・安寧天皇神社
その天皇陵比定に関して参考となったのが、この神社である。もともとこの神社はアネイ山にあったそうだが、天皇陵の整備に伴い現在地に遷座した。祭神は当然安寧天皇。人民を労わった為政者である、という伝承はあるらしく、土地の人が神社を作って祀ったらしい。陵からは徒歩5分程度か。というのも私は迷ったから、正確な時間は分からない。
少し離れた所には懿徳天皇陵という言い伝えがあるイトクの森というものもあるから、初期の天皇に理想の為政者を託していたのかもしれない。
摂社末社があったが、ネットで調べたところ豊受神社と稲荷神社らしい。後者は分かりやすい。
陵は畝傍山沿いに歩くと分かりやすいのだが、神社は行くのに苦労する。グーグルマップを使うと多分迷う。
マンションに惑わされることが多いらしいので、戸建てがある方の道を行こう。