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神社に行った話…漢國神社・林神社

今回参拝した神社…漢國神社・林神社

・漢國神社と林神社について

漢國神社は1400年続く古社である。かんごう、と読む。創建は推古天皇元(593)年、同天皇の勅命によると伝わる。かつて社名は春日率川板岡社と号していた。近隣の率川神社との関連が気になるところだが、率川神社には大神神社の遥拝所があるので、その関連か。

その後藤原氏の崇敬も受けたようで、養老元(717)年には藤原不比等によって祭神が合祀されている。なお、平安遷都時には祭神が宮内に勧請されている。

主祭神は大物主命、国津神の中心的存在である。のちに合祀されたのは大己貴命少彦名命。いずれも日本の国を作ったとされる神だ。

 

また林(りん)神社は漢國神社の境内にあり、我が国の菓子作りに貢献した林浄因を祀る。

両社あわせて国土経営・五穀豊穣・家内安全・商売繁盛・諸芸上達…などの神として、信仰をあつめている。

 

・鳥居

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鳥居。左右に石柱があり、それぞれ「県社漢國神社」「饅頭の祖神 林神社」。

鳥居。道路に面している。神社は若干奥に入った路地内にある。前面道路は結構交通量が多いので注意。

 

・外観

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外観。路地の奥である。

外観はちょっとした屋敷・寺と言った感じ。明治以前は何と習合されていたのだろう。

 

・手水舎

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手水舎。左隣にあるほこらが水神社。

手水舎。屋根の下には水漱盥と水神社があり、手を清めた後にお参りも出来る。

 

・神楽殿

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楽殿。屋根には鯱?があった。

楽殿。とても生活感にあふれている。使われずに朽ちていたり、大事にされすぎていてピカピカなものよりも、生活に寄り添う神様といった感じで私は大好き。

 

・漢國神社拝殿

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拝殿。感染症対策もばっちり。

拝殿。桃山時代の建造であり、慶長15(1610)年のもの。本殿といっしょに奈良県の指定有形文化財

 

・漢國神社本殿

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本殿。私は雨を降らす男である。

本殿。こちらも伝統的な様式が見事。雨が止んだ直後だった。雰囲気が非常に良かったものの、撮影には…

 

・林神社

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林神社。

林神社。左右の茶色い物体はおそらく饅頭。関西の菓子製造業者を中心に信仰を集める。

 

・その他末社など

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源九郎稲荷。芝居好きにはたまらない。

源九郎稲荷神社…絶体絶命の義経を、幾度も救った狐を祀る。本社は日本三大稲荷で、大和郡山市にある。

 

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八王子社。一気に八柱を祀る。

八王子神社素戔嗚尊の子八柱を祀る。

 

・葵神社

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葵神社。下記の伝説の信ぴょう性を論じてはならない。

葵神社…祭神は東照大権現、つまり徳川家康大坂の陣で敗れた徳川家康が豊臣方の追撃を受け、何とか逃れた場所がこの神社境内で、それにちなむらしい。

確かに徳川家康奉納と伝わる鎧が伝承されている。現代では奈良国立博物館にあるとか。

 

・おわりに

その他にも謎の末社(調べたが不明)があり、また白雉塚という百済から送られた白い雉を埋めたとされる塚があるらしいが、今回の調査では未発見。

調査不足が否めないので、下調べをしてから再訪したい。駅にも開化天皇陵にも近くおすすめである。

 

参考サイト

・漢國神社ホームページ

kangou-jinja.jp